ああ,今日もいい一日だったと言って眠りたい

ブログに吐き出すことですっきり眠れるように書くブログです

【読書】あいさつにかくされた奥ゆかしい言葉

 

<なぜいいお日和(お天気)ですね」と言うのだろうか。(中略)吉事や祭礼ばかりでなくどんな営みも好日を選んですれば縁起が良く,上首尾に終わると考えられたから,「今日はいい日和です。こんな日にあなたとお目にかかれてご一緒できるのは幸いで

す」というのが,人と会って共に事をなすときの挨拶ことばになったのである。これが日本人の挨拶の心である。「こんにちは」「こんばんは」も,この挨拶ことばの冒頭を言って,後を省略したものであろう。>(『残したい日本語』森朝男,古橋信孝)

 

 朝起きての第一声が妻への「おはよう」だ。日々のルーティーンとしてのあいさつなのだが,たまに仲直りするための気まずい「おはよう」を発するときがある。喧嘩をするとなかなか謝ることができない。だいたい妻の方から声をかけてきてくれるのだが,次の日まで持ち越してしまう時もある。そういうときは,朝起きの「おはよう」で解決できるときもある。「ごめんね」と言わずとも,仲直りにつながる有難い言葉だと思うこともあるが,実は「おはよう」(こんな日にあなたと仲直りすることができ,素敵な一日をご一緒できることは幸いです)という隠れた文があったのだと思うと素敵な言葉に感じられる。日本語とは,見えない言葉が隠されていたりして奥の深い言葉だと思う。